菅原裕子「ボヘミアン・ラプソディ」の謎を解く "カミングアウト・ソング"説の真相 読了

面白かった。そこそこのクイーンファンであれば聞いたことのある話も多々あったが、ボヘミアン・ラプソディの一曲のみに着目した本は珍しいと思う。

結局、この本を読んだとてボヘミアンラプソディの歌詞の本当の意味などはフレディ本人の口から出ていないので分かるはずもない。

それでも、フレディに近しい人が残していった言葉を拾い集め、フレディ本人がゲイであるということを暗喩している曲だという根拠を挙げている。

カミングアウト説の出どころはどこなのかを探るのは結構興味深かった。

一つうーんというところを挙げるとすれば、結局真相は分かっていないというところかな。最も有力視されている説だと思うし、個人的にも多分そんな意味なんだろうなとは思う。でも、分かんないんだよね。フレディにしか。

カミングアウト説の裏付けとなる話や言葉を求める人はとてもいい本だとは思うんだけど、説の域を出ない。謎が完全には解けていない。

フレディも一人ひとりに独自の解釈があっていいと思っているだろうし、この本の著者もそう思っていると思う。

フレディの生い立ちとかそっちの方は結構うまくまとめられているのでそっち重視で読んでみても面白いかもしれない。